7月の兼題は、虹、扇でした。

 

他の方の俳句に触発されて気分転換になったり
季語を意識することで新たな発想やヒントが得られたり
また、集まった方々の近況報告を聞いて
それをもとに作る俳句も楽しいです。

 

俳句は”座”の文学といわれます。

 

刻々と変化する季節に敏感になって
五感を開いて感じる機会があるのは
ボーっと過ぎてしまう日々の暮らしの
クオリティを確実にあげてくれます。

 

金藏院葉子の俳句
チベットの荒路の果ての虹であり
チベットの空の蒼さや半夏生
神職の連なり向か木下闇

 

大亦祐子
◯夕虹や円周率を諳んじる
◯虹立ちて見知らぬ人と目の合ひて
◯小刻みに扇使ひし参観日

 
上田愛子
◯虹架かる空に名前をつけてみる
◯扇持つほの白き手の君であり
◯初蝉や今日のところは控え目に

 

浅羽博
通り雨すぎ見上げれば虹架かる
◯車止めどこに聞こえる蝉の声
食べ盛り葉っぱなくなる揚羽虫

 

名定春風
夕虹や海と橋との間より
玄関を出れば忽ち大夕立
来客のもてなしにまず扇風機

 

やましたみり
◯香薫る恩師の扇子やはらかく
良き知らせ友の声聞く虹二重
◯コンチキチン長刀鉾に虹二重

 

大空夢湧子
梅干しに赤紫蘇入れてよりの日々
◯鬼百合や今年も川辺オレンジに
◯遠来の客にひとまず冷麦茶

 

寺尾華奈子
◯七夕や鎮魂祈り空見あぐ
今年こそ街あちこちに浴衣かな

 

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