二〇一八年 月三日(月)ホロン俳句レポート

 

  台風や地震が相次ぎ、心穏やかならぬ秋の始まりですが、それぞれの日々を大切にしていくことが俳句をつくる元となると思います。

 神戸の震災の後、多くの俳人が俳句によって救われたと言っていました。

俳句をつくりつづけていくことは、人生に大きな違いを作ることになるのだなあと思います。

 

 

 

  先生の俳句                          

                                      叡子

   時ならぬ開帳にして山涼し

   思はざる異国疲れか夏痩せか

 

 

 

  参加者の俳句

 

    台風の当たり年とや又も来る                博

    作句より菓子に手の出る夜学かな

    盆祭流し素麺イベントに

 

   〇夕立に木々も体も甦り                   恵子

    里芋や水やる苦労味に出る

    重さうに風になびきし稲穂かな

    台風や出席ためらう俳句会

 

   〇台風に予定奪はれ帰宅かな                 亜沙子

    異国にて古郷を思ふ夏休

    再会の甥と素麺流しかな

    秋草の帯で稽古へ向かふ我

   

    神山の稲妻水面圧したる                  蓮生

                 

 

    栗南瓜ことことことと煮ゆる音               研子

   〇いつもより遠くに見える秋の空

    両親と囲む食卓秋刀魚焼く

    また一つ重なる音色虫の声

 

    やはらかな風の雅びな秋扇                  真理子

    新涼や伸びた白髪を栗色に

    台風の関西まるごと大掃除

 

    猛暑来て残暑眩しきポルトガル                愛子

   〇留守番を猫に頼んで秋の旅

   〇襖絵の秋草風に揺れたよな

 

    思ひ出を乘せて素麺流しかな                 保千代

    盆過ぎて寂しくなりし海の家

    コスモスや野原の広さ咲きみだれ

 

   〇善光寺秘仏奇縁や秋涼し                   葉子

    秋天や声明蒼に透けてゆく

   〇信州の小径小径の草の花

    秋燈下狩野派の絵を蔵す院

 

    気がつけば虫鳴いてをり夜長なり               みや子

    野分前片付け終へし庭の鉢

   〇文月の十人寄りし夜学かな

 

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