梅雨入り宣言直前のホロン句会
紫陽花の美しい風景や蛍の出没する時間1時間と決まっていることなど、
みなさんで語り合える時間が何より明るい気持ちにさせてくれました。
俳句を続けていると、一年前の自分の作品を振り返った時、
その時から現在までのプロセスを大切に味わえることも楽しみの一つです。
俳句をのんびり続けていけたらいいなと思います。
*金蔵院葉子の俳句
待ちかねし旅の支度や夏帽子
船着場そばに陣取る氷売
蛍棲む富士山麓の静寂かな
*参加者の俳句
華菜子
○坂道の紫陽花ロード軽やかに
蛍かな声を潜めて目を凝らし
散歩する蛍の時間と言はれたら
祐子
○短夜の明けて少年大あくび
○蛍火を宿す水辺の昏(くら)さかな
○紫陽花や唇は物言ひたげに
恵子
○梅雨晴や太陽を背に草を引く
花びらの喰はれてゐても咲きし百合
蛍の出でし時間を待ちながら
研子
○暗闇のぽつりぽつりと初蛍
◎短夜や付けっ放しのテレビかな
○額の花こぼれ落ちたる雨雫
みり
初デートてふ初蛍舞へる夜
いちにさん蛍かぞえて吾子遊ぶ
見上げれば夜空煌めく夏の星
夢湧子
○紫陽花や白く群れ咲くバス停に
○草刈りぬすぐに伸びると知りながら
梅雨に入る空を眺めつ洗濯す
春風
○収穫は如何や柿の花数ふ
十薬の花の真白き清楚かな
五月雨や桶を傘にし露天の湯
紫
○礼文夏敦盛草の健気さに
○紫陽花のうなづくように降りし雨
声ひそめ蛍狩りせし幼き日
博
どす黒き空やまさかの雹が降る
週明けて紫陽花の鉢しなびれて
居るのかな蛍の姿少なくて
みやこ
短夜の昼夜ともに楽しけれ
挿木して祈る気持ちや水を遣る
更衣これまでの服手放して
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