このところのコロナ禍の状況は日々刻々変化しており、気持ちの落ち着かない毎日となっていますが、いかがお過ごしでしょうか。
ホロンPBIではセミナーもイベントも軒並み延期し、スタッフもリモートワークとなり、したがって私もずっと家居が続いています。阪神淡路大震災の被災時や癌の闘病以来の久しぶりの長い家居になります。
家居といえば、まだ30歳くらいの時に薬害で闘病していた時のことを思い出しました。
薬害で心身共に疲弊していた時、知り合いの方が面倒をみてくれることになり、養生のため小豆島に長らく滞在することとなったのです。
小豆島のその方のお宅は山の中にあり自然の中で暮らしていたので、毎日放し飼いの鶏の卵を草むらから探し、檻に入れて飼っていた兎を蛇から死守し、山羊に餌をやり、天然酵母のパンを五右衛門風呂の窯で焼き、夕暮れには縁側で海に沈む大きな夕日を眺めるというのが日課でした。
予定などまったくない、その時に目の前にあることだけをやる、そんな毎日。
その時に教えていただいた事が、ちょうど今の私にぴったりだなと思って思い出したのです。
「山に登る時は足元の一歩一歩をしっかり見て大切に歩くこと。この後どのぐらい歩かないといけないのだろうとか、もうどのぐらい登ってきたのかとか考えないこと。」
困難なしんどい状況のときこそ、足元の一歩一歩をしっかりと見て、淡々と歩いていけば必ず頂上にたどり着く。これから先どうなるだろうと考えると、気もそぞろになり足元の小さな石ころに足を取られることもある。どんな時も、淡々と一歩一歩大切に歩いていくことが、最も早く山頂にたどり着く方法なのだと。
私はこの山登りの教えを、自分の困窮したときの支えの言葉にして、目の前のことを淡々と実行して今まで何とか乗り越えてきたように思います。
そして、今この時も、山登りと同じように目の前のことに淡々と向き合っていく時なのだなと思います。
大局を見据える事は重要ですが、もうすでに、山を登るという選択をしているのですから、淡々と、ただ淡々と、目の前の大切なことを実行していこうと思います。

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